体の中を流れるエネルギーの比喩。これを操作して飛行することや、凝縮、放出して気功波として放つことができる。初めて気の概念が登場したのはピッコロ大魔王編である。戦闘でかめはめ波などの気功波として放つ以外にも、体の一部分に込めることで、攻撃力や防御力を上げたり、気を具現化させて手や体を作ったりと、用法は様々である。気の弱っている者に別の者が気を送り、体力を回復させることも可能。

訓練すれば相手の気の強さや位置を感じることが可能で、遠く離れた相手の場所さえ分かってしまう。また、気の強さをコントロールすることで気配を隠したり、強さをカモフラージュすることができる。訓練次第では気を完全に消すことができ、その場合肉眼で探すしかなくなる。気は強弱以外にも個人の特色が出るようで、その人物を知るものであれば気の探索により個人の特定が可能である。

気の容量はそのまま実力と結びついているが、気を高めることで膨れ上がった筋肉によりスピードが殺され、総合的に見ればマイナス効果の方が大きくなったとする表現もあり、力量を測る指針にはなるが、絶対的なものではない。

戦闘力

強さを表す一つの指標で、サイヤ人編から取り入れられた概念。原作では片眼鏡型の装置「スカウター」によって気の強さを数値化したものとして表現された。

直接気を感じる技術よりは具体的に力量を著わしているが、ごく一部の「気のコントロール」が出来る戦士達は、戦闘時に気を爆発的に高めることで戦闘力を上げたり、気を消すことで戦闘力をゼロにまで下げることができるため、その数値は強さの指標として絶対ではない。

スカウターは気を感じることのできなかったフリーザ一味をはじめ、サイヤ人などが使用していた。劇中で、初めて計測した農夫の戦闘力は5、宇宙最強の存在であるフリーザの変身前の戦闘力は53万である。これは敵味方とも数千から数万前後であった当時としては、フリーザが如何に強いかを読者に示すこととなった。なお、フリーザの変身後は第2形態以降はスカウターによって戦闘力を計ることができず、作中に戦闘力の数値は出てきてはいない。フリーザ自身は『戦闘能力に換算すると100万以上は確実だ』とベジータに語っている。連載終了後に発行された『ドラゴンボール大全集』によると、フリーザの最終形態の戦闘力は1億2,000万、超サイヤ人となった悟空の戦闘力は1億5,000万にまで達している。

以降の戦闘力は、物語中では特別な単位は語られていないが、ブウ編において魔導士バビディは、エネルギーの量を「キリ」という単位を用いて測定しており、それによると、超サイヤ人1の悟空は「3,000キリ」であった。ただし、この単位は物語上ではほとんど使われていない。

『GT』ではサイヤ人限定で「サイヤパワー」という表現もなされているが、気や戦闘力と同義語である。

当時発売されたカードダスやRPGゲームでは「BP(Battle Power)」と表記された。カードダスでは人造人間編より廃止され、「DP(Distort Power=破壊力)」に変更された。